【開催決定!】2024年8月10日~16日シネマヴェーラ渋谷と共催で「第13回戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」

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シネマヴェーラ渋谷では席のご予約は行っていません。そのため、鑑賞をご希望の方は、当日窓口にて鑑賞券をお買い求めいただきます。トーク付きの回は混み合いますので、ご鑑賞できない場合もございますことをご了承ください。

ただし、昨年募集した当映画祭クラウドファンディングにおいて鑑賞券付きプランをお選びくださった皆様は席の予約・確保が可能です。詳しくはクラウドファンディング特設サイトにご寄付いただいた皆様へをご覧ください。



上映作品

あらすじ 若井信二/内藤由美子

花物語 トークショー付 8/10(土)高橋惠子さん(聞き手 下村健さん)

製作=大映=大映映像=千葉県映画センター=埼玉映画文化協会=大阪映画センター/1989年/95分/カラー/35mm 監督:堀川弘通/原作:田宮虎彦 /脚本:小森名津/撮影:丸池納

出演:高橋惠子、藤原亮、菊池彩美、石橋蓮司、杉山とく子、佐々木すみ江、八神徳幸、山本清美、殿山泰司、蟹江敬三

大戦末期の深刻な食料難の中で出された「花栽培 禁止令」に抗って房総で花を作り続けるハマは、 “非国民”と陰口をたたかれるが…。頑なに花作りに拘るハマ役の高橋惠子、船を接収された漁師の夫役の蟹江、その親友で傷痍軍人の石橋、これが最後の出演作となった殿山泰司と演技派が揃った一作。禁止令では花が抜かれるだけでなく種は捨てられ球根は踏み潰されたという。

上映日/8月10日(土)14:15~(トーク付)、8月11日(日)15:35~、8月12日(月・祝)17:00~、8月13日(火)11:00~、8月15日(木)20:15~、8月16日(金)18:05~

あした輝くトークショー付 8/11里中満智子さん(聞き手 御手洗志帆) 8/12浅田美代子さん(聞き手 立花珠樹さん)

製作=松竹=芸映プロ/1974年/87分/カラー/35mm 監督:山根成之/原作: 里中満智子/脚本:ジェ ームス三木、南部英夫、 山根成之/撮影:竹村博 /音楽:田辺信一

出演:浅田美代子、志垣 太郎、村野武範、津島恵 子、沖雅也

満州・奉天で医者の一人娘・今日子は衛生兵の香と恋に落ち結婚するが、敗戦で運命は暗転。関東軍に見捨てられた民間人たちは港を目指し広大な大陸を歩いていく。その途上でソ連兵に捉えられた香を今日子は日本で待ち続ける…。原作は里中満智子(出演も!)の長編漫画。同じく劇画の映画化『同棲時代』同様、山根らしいケレン味溢れる演出もあるが、何よりも浅田の誠実な演技が単なるアイドル映画に留まらせていない。

上映日/8月11日(日)13:00~(トーク付)、8月12日(月・祝)12:55~(トーク付)、8月13日(火)20:15~、8月14日(水)18:25~、8月15日(木)11:00~

失われた時の中で トークショー付 8/14坂田雅子監督(聞き手 立花珠樹さん)

22022年/60分/カラー/デジタル/監督・撮影:坂田雅子/撮影:ディディエ・ファンタン、シルビー・ジャックマン、ナガヌマ・ヒカリ/構成・編集:大重裕二/音楽:難波正司/協力:ジャン・ユンカーマン、VAVA ベトナム枯葉剤被害者の会

亡くなった夫の死は「枯葉剤」の影響ではないか。その思いからカメラを手に2004年にベトナムを訪れた坂田雅子。そこから約20年、取材し続けた集大成の1本。経済発展の中、取り残されている枯葉剤被害者たちの現状、軍需産業の跳梁、 環境汚染、ヤングケアラー…。日本も抱える様々な問題を照射する。被害者を支える家族の愛情とあきらめない姿、それを捉える坂田のあたたかい眼差しと持続する意志にも感動。

上映日/8月14日(水)12:30~(トーク付)

ラストメッセージ “不死身の特攻兵” 佐々木友次伍長 トークショー付 8/15鴻上尚史さん、上松道夫監督(聞き手 御手洗志帆)

2021年/98分/カラー/ デジタル/ 監督:上松道夫/制作補:御手洗志帆/撮影:那須雅人、濱野実、安達真、上松道夫、御手洗志帆/音声:阿部裕司、松澤聡 ナレーション:徳重聡、星野知子

「死ななくてもいいと思います。死ぬまで何度でも行って、爆弾を命中させます」 上官の命令が絶対とされた戦時下で「死んで来い」と9回“特攻出撃”を命じられ、9回とも生還した兵士がいた。佐々木友次伍長21歳。陸軍最初の特攻隊「万朶隊」操縦士。二度も敵艦船に「突入」「戦死」と報じられ、「軍神」扱いされたが、奇跡的に生還した。「十死零生」の特攻攻撃から、佐々木伍長はなぜ生還できたのか? 死の半年前、本人が病床で自らの特攻体験と思いを語った。まさに「遺言」ともいえるドキュメンタリー。

上映日/8月15日(木)17:30~(トーク付)

田舎刑事(デカ) 第一話 時間よ、とまれ

製作=テレパック=テレビ 朝日/1977年/72分/カラ ー/デジタル/演出:橋本信也/脚本:早坂暁/音楽:菅野光亮

出演:渥美清、小林桂樹、高橋洋子、市原悦子、三谷昇、ガッツ石松、草薙幸二郎、柳川慶子

大分県で起こった一家惨殺事件が時効寸前のある日、殺人犯がテレビに映り万年平刑事・渥美清は東京へ向かうが…。成り上がった小林桂樹、彼の昔のなじみの娼婦だった市原悦子、そして渥美。戦争に翻弄された三人の戦後が重なり合う。早坂暁の脚本、菅野光亮の音楽も素晴らしく、何より市原の演技が圧倒的なTVドラマ史上の名作。芸術祭優秀賞受賞作で後に2時間版も作られた。

上映日/8月10日(土)20:55~、8月12日(月・祝)15:30~、8月13日(火)16:45~、8月14日(水)11:00~、8月15日(木)16:00~

田舎刑事(デカ) 第三話 まぼろしの特攻隊

製作=テレパック=テレビ 朝日/1979年/95分/カラ ー/デジタル/演出:森崎東/脚本:早坂暁 /撮影:小笠原滋/音楽:菅野光亮

出演:渥美清、高峰三枝子、 西村晃、宇都宮雅代、信欣 三、浜村純

土曜ワイド劇場「田舎刑事」シリーズ第三 話。特攻隊員が桜の木の下で女学生と交わる “マリアもの”と呼ばれるブルーフィルムを作り続ける西村晃と、その謎を追う刑事・渥美清。戦争に憑りつかれた男を演じる西村晃 (実際に特攻の生き残りだった)のベスト・ アクトか。早坂暁と森崎東による超ド級の作 品であり、歪んだ精神が生んだ犯罪を描いた フィルム・ノワールの傑作。

上映日/8月10日(土)17:00~、8月11日(日)17:30~、8月13日(火)12:55~、8月14日(木)20:10~、8月16日(金)11:00~

ムッちゃんの詩 

製作=関西共同映画社/1985 年/102分/カラー/16mm 監督:堀川弘通/原作:中尾町子/脚本:小森名津/ 撮影:林淳一郎

出演:磯崎亜紀子、山ノ井隆信、有川博、高林由紀子、佐藤万理、米倉斉加年

父母と弟を戦争で亡くし大分の親戚を頼った12 歳のムッちゃん。生き残った従姉とめぐり合うも結核に罹患し…。従姉が勤める女郎屋の女将に追い出され、防空壕(洞窟)で暮らすムッちゃ んは強制徴兵された朝鮮人(米倉斉加年)と交流を持つ。米倉の「同胞を見捨てる日本人は何だ!」という慟哭が胸に刺さる。力なく「戦争のせいだ…」と呟く“普通の日本人”が本当に 恐ろしい実話をもとにした作品。

上映日/8月10日(土)18:55~、8月11日(日)11:00~、8月13日(火)18:15~、8月14日(水)14:30~、8月16日(金)20:00~

流れの譜 第一部動乱 第二部夜明け

製作=松竹/1974年/170分+休憩/カラー/35mm 監督:貞永方久/原作:菅忠 淳/脚本:石森史郎、宮崎 晃、貞永方久/撮影:坂本典 隆/音楽:池野成

出演:田村高廣、司葉子、竹脇無我、近藤正臣、市川海老蔵、松坂慶子、大谷直子、島田陽子、若林豪、森田健作、岩下志麻、笠智衆、田宮二郎

激動の昭和史を背景に描くエリート軍人一家 の四世代に渡る叙事詩。屯田兵の祖父、陸軍 中尉の父、4人の息子、戦後世代の孫たち。 “お国のため”生きた者にも、反戦・革命に生きた者にも虚しさがあり後悔がある。そしてバイクに女の子を乗せて疾走するノンポリの孫に戦後日本の姿を象徴させる。豪華すぎる布陣に目も眩む大作。

上映日/8月10日(土)11:00~、8月12日(月・祝)18:55~、8月15日(木)12:45~、8月16日(金)14:50~

幼きものは訴える

製作=日活/1955年/96分/白黒/デジタル/監督:春原政久/原作・脚本:佐治乾、八木保太郎/撮影:伊佐山三郎/音楽:斎藤一郎/美術:坂口武玄

出演:宇野重吉、安井昌二、浅丘ルリ子、河野秋武、多々良純、加藤嘉、東野英治郎、北原三枝、村瀬幸子

“戦犯の子”ゆえイジメられる兄妹と病弱な母 は、伯父(宇野重吉)の家で暮らしていた。母が死ぬと祖父(加藤嘉)が兄妹を引き取りに来るが、目的は軍人恩給だった。嫌気がさした兄は浮浪児の仲間に入り、最後の救いとして北海道のトラピスト修道院を目指すが…。幼い兄妹の受難を描く戦災孤児残酷物語にしてロードムービー。兄が放つ戦後日本社会への痛烈な批判とショッキングなラストに呆然とせずにいられない。

上映日/8月11日(日)19:25~、8月12日(月・祝)11:00~、8月13日(火)14:50~、8月14日(水)14:30~8月16日(金)12:55~


トークゲスト・聞き手紹介

8/10 ゲスト 高橋惠子さん

(映画「花物語」主演)

8/12,14 聞き手 立花珠樹さん

(共同通信社編集委員)

8/11 ゲスト 里中満智子さん

(映画「あした輝く」原作マンガ家)

8/15 ゲスト 鴻上尚史さん

(書籍「不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか」著者)

8/12 ゲスト 浅田美代子さん

(映画「あした輝く」主演)

8/15 ゲスト 上松道夫監督

(映画「ラストメッセージ ”不死身の特攻兵”佐々木友次伍長」監督)

8/14 ゲスト 坂田雅子監督

(映画「失われた時の中で」監督)

 8/11,15 聞き手 御手洗志帆

「戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」代表



13回目となる本映画祭は、映画祭の趣旨にご賛同してくださった116名の個人、4社の法人の皆様のご寄付に よって運営させていただいております。感謝の思いを込めて、昨年、実施したクラウドファンディングご寄付者の皆様と企業様のお名前を掲載させていただきます。(敬称略、五十音順)

<個人>

青田いずみ、芦口博昭、秋田清、足立美緒、吾妻真起、安積英司、五十嵐義正、五十嵐貞一、石井賢一、石園剛、井崎春江、 市田真理、岩本亜希代、上松道夫、江角裕行、大木邦彰、大久保正仁、太田真梨子、大竹由希子、大谷博、大牟田聡、岡崎弥保、 岡田秀樹、押田真木子、小原浩靖、小六千恵子、小六禮次郎、金倉惠子、金田沙弥香、川村秀、木村千尋、熊谷篤、桑名智子、 黒瀬克也、黒田礼子、肥塚葉、向後初美、兒島弘明、後藤和夫、小林晃、小林仁、駒林徹、近藤朋之、齊藤伊佐夫、斉藤とも子、 さかい、坂口典正、坂本剛 、坂下恵、佐々木浩平 、佐田のぞみ 、佐藤貴子、澤野重男、椎野礼仁、しげのじゅんこ、志波幹雄、 下島三重子、白井京子、鈴木京子、菅原美智子、杉浦陽子、須田俊子、瀬戸口美和子、仙石敦子、大東恭子、高比良美穂、 竹下香寿美、田代秀敏、立花伊津美、立花珠樹、立花泰彦、田淵京子、土屋一成、堤恵太郎、坪井亜樹、坪田佳之、土肥寿郎、 直林広高、中野朝子、成田好、西東京シネマ倶楽部、西村年史、西山朋子、沼山良明、橋本、畑原照子、濱元伸夫、原きよ、 原田嘉行、平岩祥史、プリンシプルK、福田諭、穂積光男、堀向弘眞、堀内萌奈、堀浜直美、正岡久武、松原まゆみ、松本峻平、 馬渕亜希子、湊寛、毛利哲也、杜雲翼、安岡知子、安田馨、山田惣一、山本恵司、山本太郎、山本優、湯川貴正、吉岡岳、 吉川望、吉村卓也、若林通江、和田光世、和田義盛 ※氏名はクラウドファンディングサイトでの記載名や銀行振込名で記載しているため、苗字だけの方や漢字が不明の方もいます。名前の修正や追記のある方はお手数ですが御手洗(mitaraikikaku@gmail.com)までご連絡をお願い致します。

<法人>



2020年に設立した一般社団法人「昭和文化アーカイブス」は、毎年の活動維持費を支払い続けることが困難となり、2024年6月16日をもって解散いたしまいた。一般社団法人という形ではなくなりますが、任意団体「昭和文化アーカイブス」として活動を引き継ぎ、戦争の記憶、昭和の文化を発信してまいります。毎年8月開催の「戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」、上松道夫監督作品『ラストメッセージ”不死身の特攻兵”佐々木友次伍長』『ある家族の肖像~被爆三世代の証言』版権管理なども行ってまいります。代表・運営は引き続き御手洗志帆が中心となり、続けてまいります。ご不明な点、お問い合わせは御手洗志帆mitaraikikaku@gmail.comまでお願い致します。


過去開催の記録(準備中)


上松道夫監督ドキュメンタリー映画『ある家族の肖像~被爆三世代の証言~』新着情報はこちら

御手洗志帆 Mitarai Shiho

御手洗企画(イベント企画/テレビ番組ディレクター/AP,ADリサーチャー/「戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭」主催)

メール mitaraikikaku@gmail.com

札幌市南区在住